この恋が罪だとしても
「……ちゃんと足、手当してもらいなよね」
「足……?雪乃、お前怪我したのか!?」
私の言葉に北園さんを心配する泉くんの声が聞こえた。
それに、ズキンッと胸が締め付けられる。
こんなふうに、羨ましいとか、嫉妬をする自分が、汚い存在に思えて仕方がなかった。
「アイツ、本当に雪乃を助けようとしたのか?」
「私のこと、保健室までおぶろうとしてくれたんだよ!」
「……そんな馬鹿な……。きっと、何か企んでんだろ、そうに決まってる……」
――ズキンッ、ズキンッ。
信じて、なんて言えない。
信じてもらわなくたっていい。
だからせめて……私のせいで壊れてしまった2人が、幸せでいられるように、頑張るから……。
そう、背中越しに聞こえる声に誓った。