この恋が罪だとしても
「ハハッ、雪乃やめなよ〜!」
「雨音さん、傷ついちゃうじゃん、プッ」
北園さんと一緒になって笑うクラスメートの女子。
何が楽しいんだか、北園さんとつるんで私の悪口を言う。
「一人になるのが怖いのは分かるけど、人を馬鹿にする事でしか友達になれないなんて寂しい人達」
「ちょっと、喧嘩売ってんの?」
北園さんが、私を睨みつけてくる。
この性格の悪い北園さんは、うちのクラスでは可愛いとモテていた。
アイドルのような存在だが、正直うちのクラスの男子どもの目を疑うわ。
「あんまり、北園さん達のこと気にしない方がいいよ」
そう声をかけてくれるクラスメートもいるから、私は少しだけ心を救われていた。