犬系男子×猫系男子と一つ屋根の下!?【完】
「…えぇ。急用ではなくてよ」



そう言うと、私の腕をパシッと離し、どこかへ消えていくお嬢様。



巻き髪がユラユラと揺れている。



「…あ、ありがとうリリ…」



「アンタ、断るときは断りなさいよね。いつも助けられるわけじゃないんだから」



「う、うん」



美人が怒ると迫力があるな、なんて他人事のようにリリを見た。



「昨日は大丈夫だった?」



教室まで歩きながら、リリは心配そうに私を見る。



私はコクン、と頷いた。
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