転校生(Eijis' black worldⅡ)

俺の名前は鳴瀬エイジ。名門大学に通う兄、弁護士の母、警視総監の父がいるちょいと危ない高校生だ。

超短い冬休みが終わり俺は嫌々ながら学校に向かって歩いていた。するとうちの高校の前に見たこともない制服の女の子が中にはいりたそうに立っていた。

「中入らないのか？」

そう俺が聞くとその女の子は

「あのぅ…この高校の生徒ですか？」
と質問を返してきた。

「そうだけど、あんたは？」

「私、今日、ここに転校してきたものですが、職員室が何処にあるかわかんなくて…」

そう言ってその子はうつむいつしまった。

《普通、職員室わかんないからっつって校門の前にいるか？変なやつ》

と少し呆れたが、なんだか可哀想になったので俺は
「職員室案内してやるよ」と言って校舎に連れて行った。

職員室の前まで案内するとその子は
「ありがとうございました！」
と深々とお辞儀をし、職員室に入っていった。

始業式が終わり、ＨＲになると担任が

「今日からこのクラスに一つ席が増える！お前ら、仲良くしてやれよ！」
と言い出した。

次の瞬間、俺の目の前に再びあの子が現れた。