転校生(Eijis' black worldⅡ)
10分後、料理がきた。カイトにはボロネーゼが、俺にはペスカトーレがきた。

「なんかそっちの方が旨そうやな。ちょっとくれや。」

そう言ってフォークを伸ばしてくるカイトが俺は少し面白かった。

「カイト、なんか話があんだろ?」

料理を一口食べた後、俺はカイトに聞いた。

「えっ?なんでや?」
カイトがキョトンとして聞き返してきた。

「お前がただメシ食うだけで誘ってくるはずねぇし。なんか話があるから俺を呼んだんだろ?」

カイトは「バレたか…」という表情をした。

「実はな…俺、しばらく渋谷を離れて大阪に行こう思てんねん…。」

俺は驚いて、口まで運んでいたパスタを皿に戻した。
「はぁ?なんで?」

「いや…ちょっと調べなアカン事が出来てな…。」

「尾藤ってヤツの事か?」

そう言った瞬間、カイトの手が止まった。

「まぁな…。やっぱりお前には隠し事でけへんなぁ…。今日の最終で行くつもりや。」

「じゃあ俺も一緒に行く!」
「アカン!お前はダメや!」
カイトは言動を予想していたが如く、直ぐに俺を止めた。

「なんでだよ!柴田と尾藤は繋がってるかもしんねぇんだぜ?!俺にも関係あるだろ!!」

俺は必死に説得しようとした。しかし、カイトは首を縦には振ってくれなかった…。
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