鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。
「お前……どれだけ分厚い皮にする気だよ!?
しかも包丁の持ち方が怖い。ってか
何気に人参を残すな。」
「ちょっと、失敗しただけです」
次こそは……。
そう言いながらグッと包丁に力を入れる。
グサッ
力を入れ過ぎて私の指の皮まで
剥いてしまった。
「ぎゃああっー痛っ~!!
何この包丁。切れ味悪いんじゃねぇーの!?
マジムカつく。」
あまりの痛さに逆ギレする。
ギャーギャーと騒ぎながら
逆ギレをしていたら課長にスリッパで
頭を叩かれた。
「痛い……ちょっと、何するんですか!?」
「ちょっと切ったぐらいでギャーギャー騒ぐな。
うるさい。それに切れ味は、
悪くないぞ。毎日研いでいるんだから。
大体お前のやり方がなぁ……」
逆ギレして言ったら
その倍にして叱られてしまった。
うぅっ……。
「とにかく、さっさと手当するぞ。
あぁ、血まで出ているじゃないか……あんな
切り方をすれば当然だ!ほら」
腕を掴まれるとシンクまで連れていかれ
水道水で傷口を洗われる。
ちょっと、顔が近いから!?
背後に立たれると距離が一気に縮んだ。
恥ずかしくて身体中が熱くなる。
ど、どうしよう。
心臓がドキドキと高鳴ってうるさい。