鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。
溢れる気持ちを押さえて
私は、着替えなどの荷物をキャリーバッグに
詰め込んだ。
これと……あとこれも。
「生田。量を考えろ。
お前……どれだけ詰め込む気だ?」
「だって、何泊もするなら
色々持って行かなくちゃあ……あ、そうだ。
お気に入りの漫画本も」
そう言い部屋全体を見た。
綺麗になった部屋。
匠が、掃除したからだ。
思い出してしまい、また涙が溢れてきた。
それに気持ちが悪い……。
すると課長は、荷物が入った大きなキャリーバッグを
強引に閉めると
「もうこれだけにしろ。足りないのは、
後で買い足せばいい。ほら、行くぞ!生田」
私の異変に気づいて声をかけてくれた。
「は、はい。」
私は、返事をすると逃げるように
この部屋から出た。
また、課長宅にお世話になることに
なってしまった。
修行がてら泊まってしまっていたので
何だか不思議な気分だ。
でも、やっぱり課長の部屋は、
ホッと安心した。
「にゃあ~」
飼い猫のモモもコタツから出てきて
私にすり寄ってきた。
「モモ~しばらくよろしくね」
抱き上げるとギュッと抱き締めた。
モモは、ゴロゴロと喉を鳴らしてくれた。
「生田。お風呂を沸かしてやるから先に入れ。
その間に何か作っておいてやるから」
課長が気遣って声をかけてくれた。
お風呂……。