鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。

「あ、シャワーだけでもいいですよ!
遠慮なく入らせてもらいます」

早く入ってアイツの痕跡を消したい。

すぐに着替えたから、まだ洗い流していなかった。
思い出すだけでも気持ちが悪い。

「そうか。バスタオルは、置いてあるのを
好きに使え」

「ありがとうございます……じゃあ。
入って来ますね」

私は、ルームウェアと下着を持つと
慌てて浴室に向かった。

急いで脱いで
シャワーを浴びた。

よく見るとあちらこちらに匠がつけた
キスマークが見えた。

それを見たら胸が締め付けられそうになる。

こんなはずではなかった。

自分を甘く見ていたのもそうだが、
課長に……知られてしまった。

泣いて……課長に会いたくなって
電話しちゃったけど……よく考えたら
恥を晒しているようなものだ。

本当は……どう思ったのだろうか?

汚れてないと言ったけど
本当に……?

他の男に触られた身体に
気持ち悪いと思われたら……どうしよう。

普段はポジティブな性格なのに

この時は、
ネガティブなことしか考えられなかった。

何度も、何度もゴシゴシと擦って洗う。

しかし何度も洗っても綺麗になったと
実感が出来ずに涙が溢れてきた。

シャワーを浴びながら私は、泣き崩れた。

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