鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。
優しい課長のことだ。
いくら頭にきても
そんな卑劣なことはしない。
課長は、私をチラッと見た後
すぐに前に向き直した。
「本当だったら、ただ脅すだけのつもりだった。
あの男は、やたらに総長の名にこだわりと誇りを
持っていたからな。
忠告ぐらいでは言うことを利かないだろうし」
「一度、どちらが上かハッキリさせた上で
改めて忠告する予定だった。
そうすれば、お前に二度と悪さをしないだろう。
だが、まさかお前に知られるなんて
会いたくないだろうから
置いていくつもりだったのに
悪かったな。嫌なもの見せてしまって」
課長は、申し訳なさそうに謝ってくれた。
「いえ……お陰でスッキリしました」
あのまま課長が何もせずに居たら
私は、ずっと匠の影に怯えながら
過ごすことになっていた。
これで……怯えずに生活が出来る。
自分の気持ちにも蹴りがつけられる。
「生田。」
「はい?」
「お前……これからどうするんだ?
もうアイツは、お前の前に現れないだろうが、
そうなると俺の部屋に避難する必要性もなくなる。
帰るか……?」
えっ!?
その言葉に胸がドキッとなった。
どういう意味!?