鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。
「手編みマフラー……ですか?」
手編みのマフラーで思い出すのは、
あの最初に見つけた赤いマフラーしか浮かばない。
もしかして……あれが?
「あぁ、お前が見つけた赤いマフラーは、
本来ならクリスマスにお前に渡すはずだったモノだ。
赤色は、生田のイメージに似合うからな」
「やはり告白やプロポーズは、
夜景の綺麗な場所で最高のシチュエーションで
望むのがいいと思ってな。なのに、
不本意な事件にクリスマスでもないのに
告白なんて俺の気持ちが収まらない。でも、
やっぱり納得がいかん。もう一度チャンスをくれ。
今度は、完璧にやってみせるから」
課長は、頬を染めながらそう言ってきた。
か、課長……。
どれだけロマンチストやねん!!
いや、純愛乙女か。
今でも十分ロマンティックなのに
課長の望むシチュエーションは、もっと
凄いらしい。
私もかなり夢見がちのロマンチストだけど
それ以上に……乙女だった。
男前なのに、純愛乙女。
課長には、いろんな感情が混ざり合っている。
「別にいいですよ……。
十分に気持ちが伝わりましたし。
この気持ちだけでも凄く嬉しいです」
「いや、お前が納得しても俺が納得がいかない。
プレゼントすら用意していないのに。
やはり……もう一度やり直したい!!」
やたらに、シチュエーションにこだわる課長。
正直……めんどくさい。
本人がいいって言っているんだから
どっちでもいいじゃん。
重いぞ……こら。
仕方がない……。