鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。

今さら、謝るのも気が引ける。

いや、それよりも謝りたくない。
でも……。

すると課長は、涙を手で拭きながら

「分かった。一緒に謝ってやるから……行くぞ」

そう言ってくれた。

「課長……」

「今は、副社長だ。それに
名前で呼べって言っているだろ?
もうお前の夫なんだから」

課長は、呆れながらもそう言ってくれた。

「はい。」

名前呼びは、恥ずかしいけど嬉しかった。

そして一緒に営業課までついて来てくれた。
周りは、副社長である課長が来たから驚いていた。

「すみません。妻が迷惑をおかけしまして。
根は、真面目で責任感がある奴なので
許してやって下さい」

森田課長に謝ってくれた。

「べ、別に気にしてませんので
わざわざお越し下さなくても大丈夫でしたのに。
こちらこそ申し訳ありませんでした」

森田課長は、必死にフォローをしていた。
自分のためだろう。

チラッと宮部先輩を捜した。

しかし、姿はなかった。あれ?
何処に行ったのだろう?

「ところで、妻の担当の宮部は、どちらに?
彼にも謝りたいのですが……」

課長が気づいて聞いてくれた。

「あぁ、今しがた営業に行きましたよ!
取り引きに呼ばれたので」

「そうですか。なら、また日を改めて
挨拶に伺います」

なっ……宮部先輩。
後輩を置いて出かけちゃったんだ……。

待っててくれても良かったのに。

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