過去ポスト
☆☆☆
夏に『過去ポスト』の存在を信じてもらうため、あたしは夏が死ぬ日の一か月前から手紙のやりとりを始めることにした。
まずは『過去ポスト』というものが存在していることを夏に知ってもらった。
夏の手紙には《なんだそれ?》と、短い文章が書かれていた。
それからあたしは夏が死ぬまでの間に学校で起こる出来事を書いて行った。
思い出すのが困難な時は、学校へ行って友香たちと一緒に記憶をたどった。
《昨日の手紙に書いてあったこと、本当に起きた。
お前、マジで未来のサユなのか?》
徐々に夏の手紙は変わりはじめる。
毎日交わされる手紙の中で夏は『過去ポスト』を信じるようになってきていた。
そうなると、話は早い。
あたしは便箋とペンを取り出し、机に向かった。
今日は夏が死ぬ日の事を書くつもりだ。
ペンの握ると、指先が微かに震えた。
何度思い出してみても、胸の痛みが消えることがない。
それでも辛い気持ちを押し殺してペンを進めた。
これできっと夏の人生は変わるはずだから……。
夏に『過去ポスト』の存在を信じてもらうため、あたしは夏が死ぬ日の一か月前から手紙のやりとりを始めることにした。
まずは『過去ポスト』というものが存在していることを夏に知ってもらった。
夏の手紙には《なんだそれ?》と、短い文章が書かれていた。
それからあたしは夏が死ぬまでの間に学校で起こる出来事を書いて行った。
思い出すのが困難な時は、学校へ行って友香たちと一緒に記憶をたどった。
《昨日の手紙に書いてあったこと、本当に起きた。
お前、マジで未来のサユなのか?》
徐々に夏の手紙は変わりはじめる。
毎日交わされる手紙の中で夏は『過去ポスト』を信じるようになってきていた。
そうなると、話は早い。
あたしは便箋とペンを取り出し、机に向かった。
今日は夏が死ぬ日の事を書くつもりだ。
ペンの握ると、指先が微かに震えた。
何度思い出してみても、胸の痛みが消えることがない。
それでも辛い気持ちを押し殺してペンを進めた。
これできっと夏の人生は変わるはずだから……。