過去ポスト
「ねぇ、さっきあたしの傷をえぐるって言ってたよね? それってどういう意味?」
あたしは友太さんへ向けてそう聞いた。
知らない内に敬語を忘れている。
友太さんはその質問に視線を泳がせている。
「サユ、実はね」
「あたしは友太さんに聞いてるの!」
あたしはサオお姉ちゃんの言葉を遮って怒鳴っていた。
まだなにもわかっていない状況だけど自分の中に真っ赤な感情が湧き上がって来るのがわかった。
あたしが大きな声を出したことで両親が起きてしまったかもしれないが、そんなことどうでもよかった。
あたしはジッと友太さんを睨み付けた。
終始あたしから視線をそらせていた友太さんだったが、諦めたようにあたしを見た。
その目は今まで見たことがないほど情けなかった。
「俺は夏の気持ちをどうしてもサユちゃんに伝えたかった。その頃丁度サユちゃんが『過去ポスト』に興味を持っているということを、サオから聞いて知っていた。
どうせなら、俺の口から伝えるよりも、夏本人の口から聞いた方がいいかもしれない。そう思ったんだ」
友太さんの説明を聞けば聞くほど、自分の心臓が大きく跳ねあがって行くのを感じる。
嫌な予感がして、唇が渇いて来ていた。
「だから友太さんは『過去ポスト』を探す事を手伝ってくれたの?」
「あぁ、まぁ、そうだな」
歯切れの悪い返事だった。
あたしは友太さんへ向けてそう聞いた。
知らない内に敬語を忘れている。
友太さんはその質問に視線を泳がせている。
「サユ、実はね」
「あたしは友太さんに聞いてるの!」
あたしはサオお姉ちゃんの言葉を遮って怒鳴っていた。
まだなにもわかっていない状況だけど自分の中に真っ赤な感情が湧き上がって来るのがわかった。
あたしが大きな声を出したことで両親が起きてしまったかもしれないが、そんなことどうでもよかった。
あたしはジッと友太さんを睨み付けた。
終始あたしから視線をそらせていた友太さんだったが、諦めたようにあたしを見た。
その目は今まで見たことがないほど情けなかった。
「俺は夏の気持ちをどうしてもサユちゃんに伝えたかった。その頃丁度サユちゃんが『過去ポスト』に興味を持っているということを、サオから聞いて知っていた。
どうせなら、俺の口から伝えるよりも、夏本人の口から聞いた方がいいかもしれない。そう思ったんだ」
友太さんの説明を聞けば聞くほど、自分の心臓が大きく跳ねあがって行くのを感じる。
嫌な予感がして、唇が渇いて来ていた。
「だから友太さんは『過去ポスト』を探す事を手伝ってくれたの?」
「あぁ、まぁ、そうだな」
歯切れの悪い返事だった。