今、君に伝えたい
数十分探したけれど、近所に花音の姿はなく。







俺は走り疲れたから、早歩きで花音を探していた。






今頃、寒くて震えているだろうか。






それとも、もう疲れて家に帰っているだろうか?







どこか、お店に入って温まっているのだろうか?







全くもって見当がつかない。






とりあえず、花音が無事ならそれでいい。






なんて思っていると、遠くの方で"バンッ"という衝撃音が聞こえた。




何かが金属に当たったような、低くて 鈍い音。






これは、事故か?






いや、そんなことはないよな…?






ここに住んできて、今までそんな事故にあったって話は聞いていないけど…




………ま、まさか。




そんなこと、あるわけないよな。




なんて思いながら音がした方に走り出す。




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