今、君に伝えたい
"花音のことを、忘れられるかも"




そう言って、優は私にキスをした。





花音ちゃんのことを…忘れられるかも。





「どういうことよ…」





複雑な思いが胸の中でぐっちゃりと入り混じって、よくわからない感情が押し寄せる。






さっきのキスは、私とキスが純粋にしたかっただけじゃなくて。





花音ちゃんを忘れるための行為だったんだ。





今日の優の様子がぼうっとしてたのも、





花音ちゃんのことをずっと考えていたからなんだね……





私が、優の隣にいるのに……






花音ちゃんはこんなに遠く、私はこんな近くにいるのに…





「もう……無理なのかな…」





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