今、君に伝えたい
「優くんと、最初で最後の恋ができてよかったよ。」





それだけ言うと、莉乃は





「今までありがとう、じゃあね」





と言って、元来た道を走って行った。





俺は、走るたびに揺れる莉乃の髪を見ながら思った。





"莉乃、ごめんな"





俺自身、どこからその感情が湧き上がってくるのか わからなかった。











それから、俺は莉乃を見ることはなかった。





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