今、君に伝えたい
でも、喋りにいけない。





なんでかっていうと、花音が俺を避けているから。





俺、なんかしたんだろうか。





「…優くん?おーい」





目の前に莉乃が手をひらひらとしている。





あれ、俺どんなところまで。





「いつの間にこんなところに?」





「優くん、ぼーっとしすぎ。」





「悪い」





人通りの少ない、三階の特別棟。





窓からは、校門から出て行く生徒の姿が見える。





「優くん、」





「ん?」





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