今、君に伝えたい
*第2章*

最後の記憶

「………花音?ご飯よ?」





お母さんの声で私は眠りから覚まされた。





暗い部屋に1人、ベットにもたれかかりながら。




いつの間に、こんな態勢で寝てしまっていたんだろう。





「あんた、酷い顔よ。泣いたの?」




やっぱり腫れているか。



一瞬返事に迷ったが、




「うん、いろいろあって」




とだけ言った。



失恋して、なんて言ったら家族の話題になってしまう。



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