今、君に伝えたい
警察に見つかって補導されても困る。




もしそうなったら、私はもう2度と家に入れてもらえなくなるだろうな。




私と同い年の子供が周りにいない。




みんな、大人たちばっかりだ。





周りの大人が私をジロジロ好奇の目で見てくる。






『…あの子、中学生?』






『…どうして子供がここにいるの?』
なんか、怖い。





怖い、怖い。






初めて、大人の群れに1人だということが怖いと思えた。






すると、肩にどんっという衝撃がした。





右肩の方を見ると、黒いスーツを着てメガネをかけた男の人がこっちを向きながら






「おい、気をつけろよ」






と怖い顔で私に言ってきた。






「す、すいません…」





そんな私の声も風に消えていって。






まるで、私の居場所は もうないような気がした。






そうだ、音楽でも聞こう。





制服のポケットに突っ込んだイヤホンをスマホにさす。





耳にねじ込み、アプリを開いて音楽を流した。





周りの音が聞こえないように、音量を上げて。





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