今、君に伝えたい

ただ一つの後悔

*優side




「お父さんなんか、大嫌い!」




隣の家から、花音の大声が聞こえた。




こんな大声を花音があげるなんて、初めてかもしれない。




またテストのことで喧嘩してるのだろうか。




「おい、待て!!」




「花音!帰ってきなさい!!」




という、花音のお父さんとお母さんの声も聞こえた。




ん?"帰ってきなさい"?




まさか、あいつ…………




不安に思って窓を覗くと、そこには制服姿の花音が夜道を走っていく姿が見えた。




「あいつ……」




こんな寒い夜に、しかも1人で。




心配だ…心配すぎる。




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