君と星空を


あ~いよいよやって来た。

私が一番楽しみにしてた日。


今日は委員会がある日だ。

なぜ楽しみにしていたのかというと

倉田君と同じ委員会だから。


私と倉田君は同じ図書委員会。


私と倉田君の唯一、共通していることだ。


だから、私は毎回、この委員会の活動を楽しみにしていた。



朝から楽しみにしてやっと

やって来た放課後。



図書室に集まって各クラスごとに座る。


クラスごとに座るから私の隣の席にいつも

倉田君が来る。


隣の席に倉田君がいるという喜びよりも


緊張のほうが強かった。


先生と委員長の話の後、

クラスに別れて本棚の整理をした。



「永本さん、どっちからする?」

倉田君に棚のどちら側を整理するのか聞かれた。

私は動揺しているのがばれないように

平然を装って答えた。

「私、右側やるね。」

「Ok,わかった。」

倉田君はそう言って棚の左側に行った。


私は本を並べながらも時折、左側にいる倉田君を見ていた。

とても、幸せなひとときだった。





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