君と星空を




やっとやって来た日曜日の夕方、


私は張り切って準備をしてきた。




明日は月曜だから隼人の家から学校に行けるように

学校の道具も持ってきた。







隼人の家に来た。



チャイムを鳴らすとすぐに中から隼人が出てきた。












「おじゃましま~す。」




家に入れてもらうとすぐに隼人の部屋に入った。











「隼人、隼人、ちょっと、お勉強しよー」



部屋に入ってそうそう、私は


自分が持ってきた鞄の中から参考書を取り出して

テーブルの上に置いた。




まだ、立ったままの隼人を前に座らせる。





「ねぇ、隼人、教えて~」


隼人はちょっと面倒くさそうな顔もしながらも


いつものように教えてくれた。



私はこの時間が大好きだ。



隼人の顔をじっと見つめていられるからだ。



一応、耳で話は聞いているけど、

大抵は隼人の顔しか見ていない。




白い肌に綺麗な瞳。

その整った綺麗な顔は何度みても私を

幸せな気分にさせてくれた。




今日の隼人もかっこいい。


隼人の顔に見とれながらも

しばらく、勉強をした。










それから、テレビを見たり、前に見ていたDVDの続きを


見たりした。




隼人は私の好きなようにさせてくれた。



私が笑って隼人を見ると隼人も優しい笑顔で返してくれた。


隼人はいつも優しいよね。


隼人の優しさは私にいつも元気と勇気をくれる。



隼人の優しさは他のものより何十倍も何百倍も

素晴らしいものだ。






隼人といると嫌なことも忘れるし、自然と笑顔になる。


そんな風にさせてくる隼人はほんとにすごいよね。









そうしているうちに11時を回った。



「そろそろ寝る?」


隼人は少し眠そうな顔をして言った。


「え~、もう、寝ちゃうの?」


私がそう言ったら




隼人は


「じゃあ、あとちょっとだけだよ」



って言った。









だから、ちょっとだけおしゃべりをした。



「由夏、見て。今日も綺麗な星が出てるよ」



隼人は嬉しそうに言った。




「ほんとだ。」



二人並んで窓から星を見た。




私も隼人も星空が好きだ。


星を見ているとどんなときでも不思議と優しい気持ちに

なるって


いつか隼人が言ってた。




確かにそうだよね。真っ暗な夜空に輝く星はとても

綺麗でいつまでだって見てられる。



二人で見てると余計に。





しばらく綺麗に輝く星空を見上げていた。


あっ、流れ星。


流れ星を見たとき、私はそっとお願いした。




"隼人とずっ~と一緒にいられますように"






きっと叶うと信じてお願いした。












「じゃあ、もう寝るよ」



隼人が言ったから


私も寝ることにした。





隼人のベットに潜り込む。



すぐ隣に隼人がいる。




すごくすごく嬉しかった。







ベットに横になってすぐ

隼人が抱き締めてきた。



私も抱き締め返した。



大好きな隼人の匂いと暖かさに包まれた。








「隼人~、私、隼人と結婚したい」


「それ、本気で言ってる?」


隼人は真剣な声で聞いてきた。


私も真剣に答えた。


「本気だよ。隼人と結婚したい」



「俺も思ってた。高校卒業したら、結婚しよう。
じゃあ、将来、俺のお嫁さんになってくれる?」

「うん!」






私は隼人の言葉に喜んで返事した。







「じゃあ、お休み~」




「お休み~」





隼人はすぐに寝てしまったけど

私はなかなか寝付けなかった。



さっきのことが頭から離れなくて。



隼人、さっきの約束だからね。






隼人の綺麗な寝顔を見つめながら私も眠りについた。















「おはよ~由夏」



「おはよ~隼人」





朝、起きたら隼人がいるって幸せ。




私は朝からテンションが上がっていた。







一緒に起きて準備して一緒に学校に行く。








隼人のおかげで今日も私は頑張る。











「もう、行くよ~由夏」



隼人の声がした。




「待って~隼人、すぐ行く。」




私は急いで制服姿の隼人を追いかけた。




















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