君と星空を
「おはよー」
「おはよー」
今日もいつものように友達と挨拶を交わして教室に入った。
教科書をかばんから取り出して
机の中に詰め込んでいると
ほらほら、
やって来た。
さらさらの髪に女の子みたいに白い肌、
きれいな瞳。
その辺の女の子よりも抜群のスタイル。
倉田隼人(くらたはやと)
そう、彼が私の好きな人。
倉田君とは小学校が違うし、
今年になってから初めて同じクラスになっただけで
なんの関わりもないんだけど
彼と同じクラスになって一ヶ月くらいたった頃から
私は彼のことが好きになった。
だって、あの素晴らしいルックス。
頭も良くて、誰にでも優しい。
明るくて誰からも尊敬されるような存在なんだから。
2年生になったばかりの頃、
放課後の教室で私が一人、係りの仕事をしていたら
「一人で大変だろ、手伝おっか」
って言って手伝ってくれた。
私はその日から倉田のことを意識するようになった。