君と星空を


しばらく、勉強が忙しくなって

病院に行けない日が続いていた。



家に帰って勉強をして、夕飯を食べていたとき、


私の携帯が鳴った。





隼人のお母さんからだった。




私は急いで電話に出た。





(由夏ちゃん、隼人が息を引き取ったの)




それを聞いて全身の力が抜けるのがわかった。




いかなきゃ。


隼人に会わなきゃ。









私はバスに乗って病院へと急いだ。










病院について隼人の病室に入った。








隼人の命を繋いでいた医療機器が外されていた。




ベットに眠る隼人はとても穏やかで優しい顔をしていた。






「隼人っ………………隼人っ。」



私は泣きながら隼人のそばの駆け寄った。



「隼人っ、…………大好きだよ。大好きだよ隼人。」



私は泣きながら必死に叫んだ。





いつかこんなることは想像していたけど

実際にこうなると、悲しくて悲しくてしかたなかった。







もう、二度と隼人の優しい笑顔を見ることができない。


隼人の優しい声を聞くことができないと思うと




涙が止まらなくなった。







隼人はいつも、私に優しくしてくれた。



いつも、笑顔で、「由夏」

って私の名前を呼ぶ隼人。





私は隼人に何ができたかな。


何をしてやれたのかな。











< 54 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop