明日の空は。
一章
神聖な空気。
心地のよい鐘の音。
真ん中には真っ赤なバージンロード。
その上を、父の腕を抱いて少しずつ歩いていく純白の花嫁。
薄いヴェールのしたには幸福。
あぁ。
君は今とても幸せなんだろうな。
花婿が花嫁の手をとる。
どちらも幸せそうな表情で。
俺の頬を伝っている雫にはどんな意味が含まれているのか。
自分にだって分からない。