豹変カレシのあまあまな暴走が止まりませんっ!
「だいたいどうしてお前はそう、服装に無頓着なんだ。
足を隠したいなどという理由でロングスカートを履くんじゃない。
トップスとのバランスも酷過ぎる。下が緩いのなら上は引き締めろと散々言っているだろ。
上下をゆったり合わせて許されるのは、上級者だけだ。
お前がやったとしても、ただの田舎者にしか見えない」
デザイナーである彼が洋服に尋常じゃなくうるさいのは、仕方がないことなのかもしれない。
対する私は、一般人レベル――いや、それ以下かもしれない。
服は『隠すもの』であって『魅せるもの』ではない。
価値観がそもそも違うんだ。
だったらいっそ、私と歩かなきゃいいのに。
って思うのに、休みの日になると、彼は決まって私を連れ出すんだ。
私以外に友達いないのか?
――と、違った。
私と彼は、もう友達じゃないんだ。
「せめて胸を張って歩け。余計惨めに見える」
そう言って彼が私の背中をパンと叩く。
「仕方ないじゃん。あんたと歩いてると、周りの目が痛いんだよ。
どうしてこんな『ぶちゃ』がイケメンの隣を歩いてるんだって視線をびりびり感じるんだから」
私が口を尖らすと
「何を卑屈になっているんだ。しっかりしろ。夕べ、お前は俺のパートナーになると誓ったばかりだろ」
――パートナー。
つまりは、恋人。
一体何の間違いだろう。
こんな美麗系男子の恋人になってしまっただなんて。
足を隠したいなどという理由でロングスカートを履くんじゃない。
トップスとのバランスも酷過ぎる。下が緩いのなら上は引き締めろと散々言っているだろ。
上下をゆったり合わせて許されるのは、上級者だけだ。
お前がやったとしても、ただの田舎者にしか見えない」
デザイナーである彼が洋服に尋常じゃなくうるさいのは、仕方がないことなのかもしれない。
対する私は、一般人レベル――いや、それ以下かもしれない。
服は『隠すもの』であって『魅せるもの』ではない。
価値観がそもそも違うんだ。
だったらいっそ、私と歩かなきゃいいのに。
って思うのに、休みの日になると、彼は決まって私を連れ出すんだ。
私以外に友達いないのか?
――と、違った。
私と彼は、もう友達じゃないんだ。
「せめて胸を張って歩け。余計惨めに見える」
そう言って彼が私の背中をパンと叩く。
「仕方ないじゃん。あんたと歩いてると、周りの目が痛いんだよ。
どうしてこんな『ぶちゃ』がイケメンの隣を歩いてるんだって視線をびりびり感じるんだから」
私が口を尖らすと
「何を卑屈になっているんだ。しっかりしろ。夕べ、お前は俺のパートナーになると誓ったばかりだろ」
――パートナー。
つまりは、恋人。
一体何の間違いだろう。
こんな美麗系男子の恋人になってしまっただなんて。