豹変カレシのあまあまな暴走が止まりませんっ!
三.王子様の過ち
翌日。日曜日の夕方。
まさか、あんなことがあった翌日に、いつもと変わらない調子で玲が夕飯を食べに来るとは思わなかった。
「なんだ、そのマスクとサングラスは」
玄関を開けてそうそう、私の顔を見た玲が、当たり前の感想を漏らした。
「なんでもない。気にしないで」
「いや。おかしいだろう。家でサングラスは」
「ちょっと窓から差し込む太陽が眩しく感じられて。風邪のせいかなぁ」
「馬鹿言え。今日は雨だ。それ外してみろ」
突然、玲が私のサングラスに手を伸ばしてきた。
「だ、だだだだだだめっ!」
「は? 何故だ」
「とにかくだめ!!!」
絶対に見せられない。
一晩泣き明かしてパンパンに腫れた目も、ベッドから転がり落ちた時に打ってできた頬の青あざも。
なのに、玲はこんな時に限って実力行使する。
私の腕を掴み上げて、サングラスとマスクを奪い取った。
こういうときに男の力を使うなんて、反則だと思わない?
「……どうしたんだ、その痣……」
玲が、私の右頬の痣を見て、真っ青になった。
「……なんでもない」
「まさか」
突然玲が、私の両肩を掴んだ。さすがの私もびっくりして、身を強張らせる。
尋常じゃない剣幕で、玲が声を荒げた。
「あの男にやられたのか!?」
「は!?」
「昨日のあの男に、殴られたのかと聞いている!」
え。
どうしてそんな考えに至っちゃったわけ?
まさか、あんなことがあった翌日に、いつもと変わらない調子で玲が夕飯を食べに来るとは思わなかった。
「なんだ、そのマスクとサングラスは」
玄関を開けてそうそう、私の顔を見た玲が、当たり前の感想を漏らした。
「なんでもない。気にしないで」
「いや。おかしいだろう。家でサングラスは」
「ちょっと窓から差し込む太陽が眩しく感じられて。風邪のせいかなぁ」
「馬鹿言え。今日は雨だ。それ外してみろ」
突然、玲が私のサングラスに手を伸ばしてきた。
「だ、だだだだだだめっ!」
「は? 何故だ」
「とにかくだめ!!!」
絶対に見せられない。
一晩泣き明かしてパンパンに腫れた目も、ベッドから転がり落ちた時に打ってできた頬の青あざも。
なのに、玲はこんな時に限って実力行使する。
私の腕を掴み上げて、サングラスとマスクを奪い取った。
こういうときに男の力を使うなんて、反則だと思わない?
「……どうしたんだ、その痣……」
玲が、私の右頬の痣を見て、真っ青になった。
「……なんでもない」
「まさか」
突然玲が、私の両肩を掴んだ。さすがの私もびっくりして、身を強張らせる。
尋常じゃない剣幕で、玲が声を荒げた。
「あの男にやられたのか!?」
「は!?」
「昨日のあの男に、殴られたのかと聞いている!」
え。
どうしてそんな考えに至っちゃったわけ?