好きになってた〜先生と私〜
「こっちきいや」
ポンポンって先生の隣のクッションを叩く
黙ってそこに座って三角座りの私。
は、恥ずかしい…
「おお、お前、髪の毛サラサラやんけ!」
私の髪を指を通して何度も手櫛でとく。
「しかも、なんかええ香りする!
なんのシャンプー?」
首を傾げて困り顔。
くっ……なんですかその可愛い顔…
「◯◯◯のノンシリコンです…」
「へぇ、俺もそれ使おう」
え…先生も?
「おそろやなー!!」
ドキッ
まただ…この気持ち。
なんでだろう、目が…離せない
「萩?どした?」
先生も私の目をしっかりとみて
カチッカチッカチッ っと
時計の針の音だけが聞こえる。
「せんせっ…」
何もないのに勝手に出た先生っていう言葉
「ん?」
眉毛を八の字にして困り顔になってる
目を離したくても…離したくもないの…
なんでだろう、なんで?
「萩、もう帰ろか」
え?
「もう19時やし、送ってくわ」
「…はい」
先生として当たり前なんだと思う
夜遅くまで遊んじゃダメっていうのも
でも
なんか悲しかった…
帰ろう。の一言が
たったその一言が…