好きになってた〜先生と私〜
2.先生
「先生〜、雪山が泣いてる〜」
教室入って聞こえてきた第一声。
雪山が泣いてる?!
内心かなり焦ってるんやけど
落ち着いて落ち着いて…
「え?なんで?」
皆が1つに集まってる場所へ俺が行くと
下を向いて本泣きしてる。
雪山の背中をさすって落ち着かせて
なんで泣いてるか聞こうとしたら
「笹井が泣かした」
いつも笹井と一緒にいる日比野が笹井を指差してそう言う
笹井を見ると、悲しい目をしてて
こいつが泣かしたんではなさそうな感じなんやけど…
「ち、違うんです…」
すぐに雪山がその事に否定すると
立花が雪山の長い前髪をヘアピンで止めて
顔拭いたら?とハンカチを渡して
眼鏡をとって涙を拭きはじめる
涙を拭き終えると俺を見て…
ドキッ
「あ、あの…
私、友達いなかったから。
笹井君が私に声をかけてくれて…」
俺の心臓の音と騒つく教室をよそに話し続ける雪山は
きっと気づいてない
「友達になってくれて…
嬉しかったの」