好きになってた〜先生と私〜
浪川夏帆は、俺の元教え子で
まぁ簡単に言えばお気に入りの生徒やった

頭はええし、理解力早いし。

俺が困ってたらとっさに注意してくれたり。


卒業してから一切会ってなかったけど
妹の菜美が俺の生徒になってから
よく、夏帆の話は聞いとった。



仕事場ここから近いよ。とか
先生に会いたがってたよ。とかな。




外履きに履き替えて正門前に行くと
大人の顔立ちになってた夏帆が立っていた。

その隣には夏帆とずっと仲の良い美咲も。



「先生〜久しぶり」


前と変わらない笑顔で夏帆はヨッと手を挙げた


「先生って老けないね」

と、美咲は指差して笑って来たけど。





「久しぶり!
老けへんやろ?男前やからな。

お前ら元気しとったかー?」





「自分で男前って言うのはヤバイよ!
元気だったよ!今仕事の休憩中なの。
久しぶりに行こうってなって美咲も一緒の職場だから誘ったんだ!!」




「そーかそーか!!休憩いつまで?」


左手にしてる時計をチラッと夏帆が見ると




「13時20分!やばいね!もう直ぐ終わっちゃう!
先生、写真撮ろうよ!」



今は12時51分。

久しぶりに会えたし、俺も写真撮りたい!


「撮ろうや!」



夏帆の携帯を美咲に渡してポーズを考えた
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