先輩と隣の三木くん
担任の先生が来た。うちの担任の先生は・・・・・・簡単に言うと体育会系だ。

朝から大きな声で耳鳴りがしそうなくらいだ。

いつも無地のTシャツにジャージのズボンだ。服装がダサすぎる。小学校の先生じゃないんだから、とみんなは言う。

「はい、みんなおはよう!!」

隣のクラスにまで聞こえそうなくらい大きな声で先生は言った。

「おいおい、お前ら元気ないな~、朝の挨拶で一日が決まるんだぞ、もっと元気よく挨拶しろ!」と眩しい笑顔で言う。

「先生が元気ありすぎるだけでしょ(笑)」

そう言ったのは、隣の三木くんだった。

「お、そういうことか(笑)」とゲラゲラ笑いながら言う。

「じゃー改めまして、初めまして。このクラスの担当になった、川上大志と言います。聖徳太子の太子って漢字じゃないぞ?俺はそこまで偉くはねーからな(笑)」

それから次々にクラスの子らが自己紹介をしていった。その間の担任は、ニュースレポーターか、と突っ込みたくなるほど質問ばっかりしてきた。

そのせいでもあり、一時間目は自己紹介だけで終わってしまった。うちの担任は、大丈夫なのか?と心配になる。

休み時間になり担任は一時教室を出て行った。その瞬間、教室が賑やかになった。

「あの、担任やばくない?めっちゃ面白い(笑)」

春が私にそう言った。

「すごい人が私たちの担任になったね(笑)」

「でも、その担任のおかげでクラスが昨日より賑やかになった」

三木くんの言う通りだ。先生が出て行った後、みんな笑ったり周りの子たちと話し始めた。

案外、あの先生もいい先生なのかもしれないと思った。

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