年下彼氏とSweet Life


私は、プロのピアニストには、ならなかった。

無理をすれば、なれないわけではなかったが、どうしても弾けない曲があるなら、ピアニストになろうとは、思わなかったのだ。

祖父のように、高校生を教えるなんて、おこがましくてできない。

私は、ピアノ教室で、本当にピアノが好きな子どもたちに教えることを選んだ。

毎日が、楽しく過ごせている。

初めて教えた、桑名早奈英ちゃんは、ピアニストとして世界に羽ばたいて、活躍中である。

自分には、手が届かなかったけれど、私の教えた子どもたちには、可能性がある。

そういう子どもたちを、育て上げる喜びを感じている。


子守り程度から始まった、聖との付き合いも、本気の恋愛と変わり、今では、無くては成らない存在となった。

人生とは、わからないものだ。


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