年下彼氏とSweet Life
彼氏は小学生【聖side】
俺は、桜木聖。まだ小学生だ。
だが、大人の本が大好きで、結構いろいろなジャンルを読む。難しい政治や経済、軽い推理小説、きわどいものまで、幅広く読んでいる。
本は、知識を得る大切なアイテムだ。
合わせて、作者の考え方や生きる指針のようなものまで、知り得ることができる。
それまで、それで満足していた俺だったが、出会ってしまったんだ。
小学3年の時、中学生が職場体験に10人くらいやってきた。
その中の一人、久賀泉に、俺は一目惚れをしてしまった。
ラッキーなことに、泉は、俺のクラスの担当になった。
これは、運命かもしれない。
俺は泉にべったりくっついて、他の誰も泉に近づかないようにした。
しかし、たった2日では、どうしようもない。
告白したにしても、笑われて終わりそうだ。
俺は、どうしたらいいか、考えた。
今まで、読んで得た知識を総動員させて、練りに練った案が仕上がった。
頭の硬い、弁護士の父親より、俺を溺愛しているじい様にまず相談した。
じい様とは、不思議と気が合うというか、分かり合えるのだ。
「じい様、男同士の話として、本気で聞いてくれないか。」
と、泉のことを話した。
小学生という立ち位置では何もできないけど、一生一緒に居たいと思える人に出会ってしまったことを、じい様は、わかってくれた。
そして、運命の糸は、ここでも繋がっていて、泉の祖父が、じい様の親友で、今も懇意にしていることがわかった。