年下彼氏とSweet Life


私が受験で悩んでいる時、聖にも将来の選択が必要になっているなんて、私には知るよしもなかった。


夏休みは、受験勉強とピアノレッスンに明け暮れた。

でも、聖との時間も、もちろん大切にした。

進学について決めてから、私には迷いがなくなり、ただ目標に向かうだけだった。

そんな私のそばには、いつも笑顔の聖がいてくれて、本当に心強く、私は安定して受験を迎えることができた。

受験日も、朝早く、家まできてくれて、例のキスをして、

「今日は、ずっと泉のことだけ考えているよ。落ち着いて、頑張っておいで。」

と励ましてくれた。年下とは、思えないな。



発表の日も、一緒に見に行った。

一番始めに『おめでとう』を言いたいらしい。

「学校は?」

た聞くと、

「聖くんは、風邪で欠席。」

と、そっぽを向く。

「聖、嬉しいよ。」

そして、私たちは、合格を手を取り合って喜んだ。
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