年下彼氏とSweet Life
私は、両親に留学することを伝え、その準備を始めた。
大学が違うから、なかなか会えない親友の真子にも、留学の話をした。
真子は、私がオーストリアに滞在中に、遊びに行けると、喜んでいた。
そうか、受験が終わったら、聖もオーストリアに遊びにくるように言えばいいと、ふと呟くと、真子は、
「泉は、聖くん中心なんだね。なんだかんだといって、二人とも、他には全然目が行かなかったものね。もう長いよね?」
「聖が中心で、申し訳ありませんね。そう、もう6年かな。」
「よく、続いているね。初めは、小学生相手に、いつまで……と思っていたけど、二人とも、本気の相手だったんだね。すごいよ。」
「まだわからないよ。私は、いつ聖に相応しい人が現れても、ちゃんと別れる覚悟は、してるつもり。その時は、真子が慰めてよ。」
「それは、ないでしょ。いつだって聖くんは、泉に真剣だよ。」
「まあ、どうなるかは、わからないけどね。」
久しぶりに、たくさん話せて、満足した夜だった。
そして、その10月の初め、私は、聖に見送られて、オーストリアに発った。
この半年が、二人にとって、どういう結果をもたらすのか、まだわからない聖と泉だった。