年下彼氏とSweet Life
「いやあ偶然ですね、柏木さん。今日は?」
「実は、娘が高校に合格しまして、お祝いに食事でもと思いましてね。」
柏木さんと言う人のそばには、奥さんと娘さんらしい人が。
「いや、うちも、甥がK大付属高校に合格しまして、同じくディナーでもと。」
「それは、奇遇ですこと。娘の美優(みゆ)もK大付属ですのよ。」
と柏木さんの奥さんが、話に入ってきた。
「せっかくですから、ご一緒しませんこと。」
と真知子伯母さんが、柏木さんたちを誘う。
俺は、『余計なことを』と心の中で、舌打ちをした。
何故か、今、6人で、食事をしている。
話の中心は、俺のことと、柏木さんの娘のことばかりだ。
もしかしたらこの食事は、始めから企てられていたのかも。
話が進めば進むほど、それは、確実に思えてくる。
そう、柏木さんの娘と俺の、見合いではないだろうか。
これから、高校で何かと接触されるのも、煩わしい。
伯父さんたち、やってくれるよ。
この時俺は、伯父さんたちが泉のことを認めてくれてないと、悟った。