年下彼氏とSweet Life
彼氏と離ればなれ【泉side】
私は、なかなかリハビリが始まらないことに、何か嫌な予感がしていた。
肩のほうは、痛みがなく、なんとか治りそうだ。足のほうが力が入らないから、もしかして悪いのかもしれない。
日本に戻ってから、1ヶ月が過ぎた。
もう、夕方になるのに、聖がまだ来ていない。
昨日まで、毎日来ていたのに、何か急に用事ができたかな?
夜、遅くに、メールが来た。
やはり、都合が悪かったのかと、メールを開く。
『泉へ
しばらく会えなくなった。
でも、必ず、泉のそばへ戻る。
俺を待っていて。聖』
どこかに出かけるのかな?
よくわからないけど、一応メールを返す。
『聖へ
わかりました。
何処かへ行くの?気をつけてね。
帰りを待ってます。泉』
そして、翌日、両親から、足の事を聞いた。
聖にも話したと。
聖とのことも、白紙になったと。
私にとっては、足のことより、聖とのことのほうが、衝撃だった。
聖は、白紙になることを納得したのだろうか?
「泉、これからはお母さんがずっとそばにいるから、一緒にがんばろうね。」
私は、母の前で泣くのを我慢した。
そして、夜、母が帰った後に、布団を被り泣いた。
声を押さえて泣いたから、余計に胸が苦しかった。
聖のメールの意味が、やっと理解できた。
でも、私はもう聖のそばにはいられない。いてはいけない。聖の負担になりたくはない。