年下彼氏とSweet Life


病室に、毎週、花が届く。

名前は、ない。

でも、聖かなと、思う。

もう、私のことは、忘れてほしい。

もう、あなたのそばにいる資格は、私にはないのだから。

花が届くようになって、3ヶ月。

届けてくれる花屋さんに頼んで、送り主の方に、断ってもらうことにした。

お礼を言いたくて、手紙を書いた。

涙で、なかなか書けずに、自分でも呆れた。


【いつも、綺麗なお花を、ありがとうございました。
あなたからのお花が、どんなに心の癒しになり、私に力をくれたか、わかりません。
でも、私はもう、大丈夫です。

いつまでも、あなたの幸せを祈っています。
泉】



私は9月には、目標通り歩けるようになった。

それも、松葉づえを使わずに。しかし、少し、左足を引きずる。

そして、退院できた。



加藤君は、2学期から学校に復帰し、元気に部活に参加している。

たまに、メールを交換して、お互いに頑張ろうと、励まし合っている。

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