年下彼氏とSweet Life
泉を追いかけずに、よかった。
なぜなら、柏木美優に、泉の存在を知られることを回避できたからだ。
今の状況で、柏木美優に知られると、さらに面倒になってしまうだろう。
試合の後、当然のように、俺の隣には柏木美優が歩いている。
和真は、友達の所に行くからと、別れた。
丁度よかったから、俺は、柏木美優に話すことにした。
ちょっと寒いが、近くのベンチで話すことにした。
わざわざお茶をしながら、話すことではないから。
「柏木さん、前から言おうと思っていたけど、これからも、君とどうにかなることはないから。もう、俺に関わるのは止めてくれないか。」
「そんなことを言ってもいいの? 前の彼女のことは、知っているのよ。早く忘れて、私とのことを考えた方がいいわ。あなたの伯父さんたちも、それを望んでいるんだから。」
「申し訳ないが、それは、あり得ないから。
俺以外の人を、捜したほうがいい。俺といても、時間の無駄だし、未来はないよ。」
「私は、あなたが好きなの。あなたがほしいの。諦めないから。」
と、言い捨てて、柏木美優は立ち去った。
今日で、ケリをつけたかったのに、彼女の気持ちを聞いてしまい、ますます面倒なことになってしまった。