年下彼氏とSweet Life
彼氏と再び【泉side】
試合の後、加藤くんに、頑張ったことを一言誉めて、帰った。
本当は、後半は見ていないのに、申し訳ないと思う。
でも、聖と彼女を目(ま)の当たりにして、私はあの場に留まるだけで、精一杯だった。
帰宅してから、食欲がないと、部屋に引きこもっていると、母が、
「馨から聞いたわ。でも、食べないとだめよ。小さなおにぎりを握ったから、少しでも食べなさい。」
と、おにぎりを持ってきてくれた。
余り食べたくはなかったけど、母の気持ちを考えて、ほんの2~3口食べた。
その夜は、思い出しては泣くのを繰り返すうちに、寝てしまった。
次の日、『考えても仕方がないんだ。』、『もう、取り返しはつかない』と、自分に言い聞かせ、なんとか大学に行った。
授業に出て、友達と話し、聖のことを考えないようにした。
午後は授業がないから、12時半には、大学を出ようとした。
校門の所までくると、私服の聖が立っていた。