年下彼氏とSweet Life
聖は、目標ができたら、それに向かって進み始めた。
もともと成績は良い方だが、医学部は特別で、聖でも大変そうだ。
夏休みも、専門の学習塾に通っている。
しかし、週末は、いつも一緒に過ごした。
この土曜日は、花火大会があり、二人で見に行くことにした。
私は、浴衣を着て玄関で待っていると、迎えにきた聖は、目を見開いて、
「泉、ものすごく似合っているよ。」
いつも洋服ばかりだから、和服は珍しい。
「やっぱり日本人だから、たまに和服を着たくなるね。」
「今日は、泉から目をはなせないな。他の奴らに見せたら、みんな泉が欲しくなる。」
そんな恥ずかしいことをさらりと言ってのける聖だって、いつも女の子の視線を集めているのに。
聖は、私の足を考えて、花火大会の会場付近まで、車で移動してくれた。
そして、連れてこられたのは、あるビルの屋上。
「人混みの中歩くのは、嫌だから、ここを探したんだ。結構穴場だから、花火を観るにはいいと思うよ。」
きっとこの会社の人たちだろう。20人くらいの人が来ていた。