夜の甘やかな野望~White Night~
「大丈夫?
寒くない?」
「ストーブがあるから」
ファーのコートを預けてしまったが、背後にあるカフェテラスに置いてあるようなシルバーのストーブが温めてくれている。
「じゃあ、乾杯」
宗忠はジンジャエールで、倫子はシャンパンでグラスを合わせる。
料理はもう一つの小さなテントで用意されているらしく、暖かい料理が順々に運ばれてくる。
デザートになると、倫子は椅子の背に隠しておいたプレゼントを差し出した。
「はい、プレゼント」
「ありがとう」
スマートに受け取るところは育ちだろう。