* 恋愛ジャンキー *
「そのおかげで今こんなに仲良くなれてるんだけどね。
俺ずるいんだ。
女みたいな自分の容姿を利用してくーちゃんと仲良くなったくせに今はそれが嫌で仕方ない。」
苦しそうな、切ない笑顔で話してくれる夾。
あたしは気づかないところでずっと夾を悩ませていたのかな…。
「くーちゃん…俺…。」
あたしの目を真っ直ぐ見ながらそっと手をとって優しく包んでくれる。
「俺、くーちゃんのこと好きなんだ。
俺をちゃんと男として見てほしい。
本当は彼氏のフリなんかやりたくない。
本当の彼氏になりたいんだっ…。」
「本当…に…?」
「俺にくーちゃんを守らせてほしい。」
嘘みたい…。
夾があたしと同じ気持ちでいてくれてるだなんて…。