* 恋愛ジャンキー *




――――――――――――




「くるみーっ!おめでとうー!!!」


朝登校して教室に入ると百合があたしのところまで走ってきて抱きついてきた。



「百合おはよう。おめでとうって何が?」



「おはようっ!って何がじゃないよぉ〜。
きょんきょんと付き合うことになったんでしょ?」



「なんで知ってるの!?」



百合には今日自分の口で報告しようと思っててまだ言ってないはずなのに
どうしてもう知ってるの?



「何言ってんのー。もう学校中の噂だよぉ?」


「え!?なんで!?」


「そりゃあ学校の近くで抱き合ったりイチャイチャしてたら誰かに見られるに決まってるじゃん♪」




百合はニヤニヤしながら言ってくる。




あちゃー。

完全にやらかしてしまった…。





確かにあの時あたし達は完全に自分達の世界に入ってしまっていた。



今思い返せばうちの学校の生徒がちらほらと下校していたような…。





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