海の音〜第一章〜
あれから…
海side
それからあっという間に退院日になった。
あれから毎日の様に奏多さんは病室にやってきた。特に特別な何かを話すわけでもなく、本当にたわいの無い話ばかりをした。
その間は、今まで失ってきた何かを埋めるかのように、私の心は温まっていった。
本当に久しぶりだったな…あんなに人と話したのは。
輝さんとでも特にあんなに話さない。
コンコン…