海の音〜第一章〜
海「あの…」
匠「?」
海「誰にも…あの真実は言わないでください。」
匠「…会った時から思ってました。どうしてですか?
それで、海さんは現に苦しんでるじゃないですか?」
海「今はまだ、話すべきじゃないと思ってるだけです…。」
匠「…そうですか。大丈夫です。誰にも言いません。」
海「ありがとうございます…」
匠さんの言う通り…。皆の言う通り。
話さないから…私は苦しんでる。自分で自分を苦しめて…。
でも、まだ…まだ話す時じゃない。必ず話すべき機会が訪れる…。それまではまだ・・・話せない。