キャンディー

すっかり 味なんて 解らない状態で食事をしてると


ウエイターが来て…


「あちらの 大澤洋 様からです…。」


それは 白ワインだった。

「あ…あの…」


私が 訳が解らず 大澤洋の方を見てみると


彼が私の方を見て 軽く会釈して 微笑んだ。


私も 慌てて 会釈した…


「何〜！？なんで大澤洋が ゆりえに こんなことすんの！？ なんで？！なんで？！」


「ど…どうしよう…私、挨拶した方が いいかな…」


みほ の頭は？だらけ。その横で私も アタフタしながら？だらけ


「ゆりえ…とりあえず 落ち着つこう！」


その白ワインを ２人で 一気飲みを してしまった。


「帰り際に ちゃんと、お礼 言い行こうよ！」


「やっぱり みほ も そぅ思う？ …うん！ そうしよっ！」


デザートも終わり、ウエイターが来て

「お会計は 大澤洋 様から 頂きましたので よろしいですよ」


「えっ！？ちょっと待って下さい…」


「はい？」


「あの…私、…困ります…」


「私くし どもに言われましても…」


私は 大澤洋のテーブルへ行き


「あ…あの…」


「こ、こんな事されると …困ります…」


「君とは 偶然だとは言え よく、会うよね…僕も 驚い ちゃったよ」


「だから、ほんの ささやかな僕からの 気持ちだよ…」


「からかってるんですか？こ、こんなこと される理由なんて ないです！」


（私…何 言ってるんだろう…なんで、大好きな人に 怒ってるの？）


「じゃあ…理由、作れば納得してもらえるよね」


「…えっ？」


「明日の夜、ご飯 食べに行こうよ。電話 ちょうだい」


彼が 携帯番号を渡してきた…


「君が返事を してくれたら それが 理由に なるかな」


「訳わかんない！やっぱり からかってる！」


「ゆりえ、もぅ そのくらいにして行こう… あ、あの、ごちそうさまでした」

みほ は見兼ねて私の腕を 引っ張り 大澤洋に 頭を下げて ２人で そそくさと店を出た