奪いとれっ!!
「獅倉くん、迷惑でしょ。だって警察署の前で会った時だって.....でも心配で来ちゃったの。だけどもうこれで最後にするから安心して。だって獅倉くんに彼女がいたら悪いしねっ」


へへっと笑ってみせる。

と、彼の手が私の髪に触れた。




「堅斗いるっ!!」


突然勢いよく玄関ドアが開いた。


私は驚いたようにそちらに顔を向ける。



「いっくら携帯に連絡しても繋がんないし、心配してたらケガしたらしいって友達から聞いて.....」


その人は、躊躇することなく部屋に入って来た。

髪は長く金髪で、綺麗な人だった。



「.....あんた誰?」


セーラー服のその人は私をにらみつけた。


誰って....友達じゃないし、彼女でもないし....。


「し、知り合いの....」

「.....優実(ゆうみ)には関係ない」


「はっ?関係おおありだよっ。ちゃんと説明してよねっ!!」



も、もしかしてこの人獅倉くんの彼女?!

だからこんなに怒ってるの?

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