奪いとれっ!!
「何?今なんて言ったの?失恋って聞こえたけど?」


「えっと.....うん」


「えっ、失恋?!そうなの、ほんとに?絶対?」


う、うん....。


「えー相手は誰?誰?」


「.....獅倉くん」


「やっぱりぃ」


えっ?


どうして?


バレないようにしてたと思うけど....。


「だ~から瑠理ちゃんおこちゃまなのよぉ」


『もうばっればれ』ゆず子はウインクした。



「で~、どうして失恋しちゃったのぉ?」




私はそれまでの経緯を簡単に説明した。


それを聞いたゆず子は私が青蘭狩りにあった事を黙っていたことに怒ったものの、それは私を心配してのことで、『瑠理ちゃんが無事で良かったよぉ』と涙目になっていた。


「色々ごめんね」

「そうだよぉ、瑠理ちゃんは自分のことあんまり話してくれないんだから...」


そうだったかな....うつむく。



「瑠理ちゃんはねぇ、何でも自分で解決しちゃうところがあるんだからぁ。もう少しゆず子を頼って欲しいなっ」

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