奪いとれっ!!
「あー、この人私の知り合いで.....あれ?ゆず子?」


すでにゆず子は私の背中に回って、そこからそーっと顔をのぞかせてる。



「瑠理香の友達って小動物みたいで可愛いじゃん」


「私と同じクラスの奥峰(おくみね) ゆず子ちゃん」


「よろしく、ゆずちゃん」


さわやかな笑顔で遼さんは右手を差し出す。


ゆっくりと私の背中を離れたゆず子は、


「.....はい」


うつむき加減で同じように右手を差し出した。



「マジ可愛いねー。初々しいってかさ」


プレイボーイは躊躇を知らないらしい。


赤面もののセリフをドンドン繰り出してくる。


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